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信念のあるいい会社 ~(株)都島葬祭~

2021-03-09

今回は大阪市都島区に拠点を持ち、”いろんな「ありがとう」があるお葬式” をコンセプトに、市内に複数の会館を展開されている株式会社都島葬祭の北田様にお話をお伺いしました。

転機となったのは、弟さんの死。自らがお客様の視点に立って葬儀の体験をしたことで、仕事への取り組み方を変えていきたいと確信を持つように。「日本一お客様を元気にする葬儀社」をビジョンに掲げる、都島葬祭が大切にしていることとはーー。

始めに、北田様が今の会社に入社された経緯を聞かせてください。

18歳の時に結婚しまして、妻のお父様が当社の3代目社長を務めています。それまでの私は、鉄筋屋さんで現場作業員をしていて、コンクリートを流す前の組み込み、建物の骨組みを作る仕事をしていました。

妻の家業である葬儀社を助けたいという気持ちと、前職が体力的にしんどかったという経緯が重なり、結婚を気に今の会社に入社しました。葬儀とは無縁の世界で生きてきましたが、中学の頃から漠然と「いつか社長になりたい」という夢を持っており、いずれ引き継ぐ覚悟を持って仕事をしています。

葬儀の世界に入って、訪れた最初の転機を教えてください。

私が入社した当初から、地縁企業として頑張っています。地域の方々との繋がりを大切にしていますので、近所で開催されるお祭りの手伝いに行ったり、寄付や援助の活動もしたり。私自身0からのスタートで、様々な仕事に取り組んでいたのですが、当時はまだお客様に向ける気持ちは正直そこまで大きくなかったんです。

転機は、15歳の弟が亡くなったこと。私はすでに都島葬祭で仕事をしていたので、葬儀を当社にお願いすることに。初めて自分がお客様の立場になって、お葬式を体験しました。

葬儀中のスタッフの一つひとつの所作、対応、仕事ぶりを見ました。一生懸命仕事をしてくれていたのですが、ふと休憩の時間になると、スタッフ同士の話し声や笑い声が聞こえてきたんです。

お客様の立場として、それはあまり気持ちの良いものではありませんでした。「自分たちは、こうやって仕事をしていたんだな」と気づき、葬儀への取り組み方を変えていきたいと気が引き締まるきっかけになりました。

専務に就任されてから、最初は何から着手されたのですか?

思い切って価格帯を下げるチャレンジをしました。当時、他社さんの葬儀は200~300万とかするのが普通で。家族葬が注目され始めた時期でもあり、身近な人に小規模な葬儀を届けていく方向性に舵を切りました。

正直、社内・外からの批判を数多くいただきました。単価を下げるということは、その分お葬儀の件数をたくさん社員には実施してもらわないといけないですし、値崩れが起きることに対して「なんでそんなことをすんねや!」とお叱りを受けました。

地域の人たちに、もっとちゃんと届く葬儀にしたかったですし、ブラックボックスになっている葬儀のあり方を変えたかったんです。当時はパンフレットなどの用意がない葬儀社も多く、どこにどれくらいの費用がかかって葬儀がこの値段になっているのか、きちんと明示されていない葬儀社も散見されたくらい。

安心してご依頼いただけるように、葬儀の透明化を目指しました。これが転機となって、問い合わせが徐々に増加。同じタイミングで、当時はまだ先進的だったWebマーケティングでのアプローチも開始し、きちんと葬儀の内容が明示されているHPへの反響を多くいただき、会社としての方向性が形作られていきました。

組織の文化作りにおいて、取り組まれていることは?

権限移譲を積極的に進めています。5~6名程のリーダーを立てて、そのリーダーたちにチームを任せてマネジメントをしてもらっています。それまでは経営陣からの指示命令型で、従業員が増えるにつれて、こちらの意図が伝わらなくなり、コミュニケーション面の調整に負荷がかかる課題を抱えていました。

リーダーにマネジメントを任せるようになって、これまで以上にメンバーが能動的に、いきいきと働いてくれるようになりました。スピード感を持って業務に打ち込めるようになり、自信を持って働いている様子を私から見ても感じます。

最近は、私がミーティングや会議に出ることは無くなりましたね。リーダー同士でコミュニケーションを取り、会社全体の問題を解決できるようにHRのような部署も立ち上げ、自分たちで考える意志を持って動いてくれています。私のやることが減って、さみしくなるくらいです(笑)

これまで1時間半かけて、じっくり情報共有を行っていた朝会も、最近は30分で完了しています。データツールをうまく活用しながら、できる情報共有を行い、より密度の濃いコミュニケーションを取るための改革ができているのではないでしょうか。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

ビジョンは、日本一お客様を元気にする葬儀社になること。お葬式とは、悲しい場面でもあります。大切な人が亡くなり、寂しい気持ちにもなる。ですが、残されたご家族にはその後の人生もあります。

お葬式が寂しい毎日を作ってしまうのではなく、お葬式を通じてしっかりと前を向いて次の人生を歩んでいけるように。また明るく元気に過ごせる日々までサポートすること。それが私たちが目指すべき葬儀社の形だと考えています。

地域の学校や病院、役所や警察など、そういった公共機関に並ぶ、インフラのような存在になること。悲しくなっても、家族がどうにかなってしまっても、あそこにお願いすれば大丈夫。葬儀を終えたら、元気になる手助けができるような葬儀社になることを、都島葬祭は目指しています。
<この記事を書いた人>
林 将寛 https://twitter.com/masa_884884
レバレジーズ(株)にてキャリアアドバイザー、(株)LITALICOにて家族支援への従事を経て、ライフコーチとして独立。主に対人支援職者や若手キャリア層に向けて、パーソナルセッションを提供。

つむぎ(株)ではライティングパートナーとして、toB向けのインナーブランディング支援や、経営者へのインタビュー・記事執筆を行う。

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